さあ、今日は旅の最終日。アンカレッジで1泊させて頂き、帰途につく準備は万全だ。アラスカの小さな街に住んでいる僕らにとって豪勢な朝食(和食)を頂き、日本食好きなクリスティーナは大喜びだった。お昼過ぎまでのんびりさせて頂き、アンカレッジで買い物をした。
買い物に時間をとられ、日は暮れて行った。結局アンカレッジの街を出たのは日が沈んだ後だった。
買い物を終えアンカレッジを出発
アンカレッジを出て、ターナゲンアームを海沿いに走った。海岸沿いなのでハイウエーはカーブの連続で冬場は特に危険だ。ここは夏でも事故が繁盛におこるエリアなのでゆっくりと進んだ。
40分くらい経っただろうか?暗闇の中、遠くに銀色に明るく輝く山の斜面が見えて来た。ガードウッドのナイタースキー場の灯りだ。灯りが見えてくるとなぜだか少し落ち着いた気分になれる。 ガードウッドはスキーリゾートとして有名な街だ。そして若いヒッピー達がアメリカ中からやってくる。70年代の写真の中から出て来たような年老いた素敵なヒッピー達も良く見かけることができる。音楽も盛んなところで様々なバンドがこの街でプレイする。そんな素敵な街がここアラスカにもある。
ガードウッドのスキー場に近づいてきた
クリスティーナが夜のガードウッドの街をちょっとドライブしてみたいというので、ガードウッドに立ち寄った。街と言っても、人口2000人くらいの小さな街だ。夜のガードウッドの街の写真を撮りながら、レストランやカフェをチェックした。
ヒッピーらしき地元民が犬と戯れていた
犬のオーナーの車、絶対にヒッピーだw
暗闇のターナゲンアームを走り終わると、次はキーナイの山の中のドライブが待っている。山を上ってしばらく行くと、ターナゲンパスと呼ばれる峠がある。ここは冬バックカントリースキー、スノボー(バックカントリー)、クロスカントリースキー、スノーマシーン等、ウインタースポーツのメッカだ。夏には色とりどりの花が咲き乱れとても美しい場所だ。今日ここでオーロラが見れればラッキーだと思っていたが、今回見る事はできなかった。 その代わりと言っては何だが、ターナゲンパスから見える北斗七星の写真を撮る事にした。山の向こうからは先ほど通り過ぎて来たガードウッドの町灯りが夜空にうっすらと色を添えていた。しかし外は寒かったので撮影を早めに切り上げて家路を急いだ。
ターナゲンパス
30分くらい進んだであろうか?クリスティーナが、携帯がない、もしかしたらターナゲンパスで落としたかもしれないなどと、とんでもない事を言い出した。車の中を探してみたが見当たらない。仕方なくターナゲンパスまで戻る事にした、30分くらいドライブしてターナゲンパスまで戻ってみた。辺りを探してみたが携帯はみつからなかった。
キナイの山々を越えてクーパーランディングという街に来た。小さな街だが携帯が通じるので、もう一つの携帯から発信してみた、するとゴミくずを入れていたプラスティックバッグの中から携帯の発信音が聞こえて来た。携帯はみつかった。
クーパーランディングは僕らにとって庭のようなところだ。キーナイレイクが見えて来た。まだ少し距離は残っているけどここまでくると、あ~帰って来た~と安心する。
キーナイの山から降りて来た。真っ直ぐなハイウエーを走り続け、野生動物保護区を通り過ぎ、ハイウエーから自宅へと続く道を左折した。カヤは家に帰って来た事が分かったようだ。自分で窓を開け匂いを嗅ぎ、しっぽをぐるんぐるんと回しながら喜んでいる。まだ2マイルくらいあるのだけど、自分の住んでいるところの匂いが分かるようだ。
我が家へ続く緩やかな坂をゆっくりと下った。無事に家に辿り着きこのウインタートラベルは終わった。時計は既に午前一時を回っていた。
終
*トータル走行距離 約2500キロ
<この旅を終えて>
冬の嵐の中の旅は緊張感があり、ある意味スリルがあり楽しかったです。雪が降りどんよりと曇り、深い霧に覆われ凍った道を車で移動しているとこの車の中に僕らだけの世界があり旅をしていると強く感じました。写真が思ったほど撮れなかったけれども、良い勉強になりました。クリスティーナのもとで写真の勉強をして、もっと良い写真が撮れるように頑張りたいです。これからもTaiyaki Mediaをよろしくお願いします。
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